突然ですがアナタはカーディーラー(車の営業マン)という仕事にどのようなイメージをお持ちですか?
なんだかんだ給料がよさそう、ノルマがきつそう、ショールームで接客してるだけ…etc
こんなイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。
この記事では新卒~29歳頃までの約8年間カーディーラーとして勤務していた私がその仕事内容をアナタにお伝えします‼
もしアナタがカーディーラーに興味がある、就職・転職先として候補にある人であれば必ず参考となる事でしょう。
最後まで読むことでカーディーラーという仕事がアナタに向いているのかどうかの判断材料になると思います。
なぜカーディーラーに就職したのか
まず最初に私がどうしてカーディーラーに就職したのかを説明します。
- 多少クルマに興味があった
- 自分の親を担当しているディーラーがラクそうに仕事してた
- ショールームに来た客を相手すればいいと思ってた
- 地方で車社会なので会社が傾く事は無いと思った
- 大学4年の春に内定貰えて残り1年近く遊べると思った
- 周りにも自己紹介しやすいし、印象も悪くないと思った
本当にお恥ずかしい限りですが、就職活動において全く下調べというものをしていなかったので本当にこんな理由で就職を決めました。
人生やり直せるなら就職活動からやり直したいです、マジで。
ぶっちゃけそれくらいカーディーラーという仕事はキツかったというのが本音です。
カーディーラーの仕事内容
カーディーラーの業務内容は多岐にわたります。
- 車両(新車・中古車)販売
- 点検車両の入庫獲得
- 点検車両の引取納車
- 車に関係する商材販売(割賦、保険、JAF、クレカ、タイヤ等)
- 事務作業(TELコール、見積や販売書類の作成)
- その他雑務(肉体労働もあり)
とりあえずザックリとではありますがこのような仕事を日々繰り返してます。
車両販売
メインとなる業務です。
私はB to Cの新車販売営業マンとして働いていたのですが新車は毎月5~10台以上、中古車は最低1台の販売ノルマが設定されていました。
個人的にはこのノルマを毎月こなすのは非常にキツかったというのが本音です。
なぜなら「新車購入を検討してます~」なんて言ってショールームに来店されるお客は超少ないからです。
そんなお客を口をあけて待っているだけでは全く数字は上がらないので既存客の掘り起こしをひたすら積極的にやっていく必要があります。
- ひたすらTELコール
- ひたすら訪問
- 点検入庫時にひたすら声掛け・提案
上記の様な事をひたすら繰り返し商談アポをゲットして話を進めるという日々を過ごします。
点検車両の入庫獲得
車両販売と同じくらい重要なのがこの点検車両の入庫獲得です。
車検、法定点検、スケジュール点検、無料点検などなど各点検ごとに全てノルマが設けられています。
そしてそのノルマを達成するためにひたすらTELコールをして入庫台数の確保を目指します。
ちなみに私がいた会社ではこの点検入庫を含めたサービス(工場作業)部門に対するノルマもかなり厳しく、かなりハードで厳しい日々を過ごしていました。
しかし会社によってはそこまで厳しくないという話も聞いたこともあります。
点検車両の引取納車
今ほど説明した点検入庫からの続きですが、全てのお客様が来店できるとは限りません。
特に私がいた会社ではノルマ台数をこなすことが目的だったのでお客様の都合関係なしに工場のスケジュールが空いているところにバンバン予約をぶち込んでいたのです。
つまりお客様都合ではなくこちらの都合に合わせて入庫をお願いしていたという事です。
それにより何が起こるかというと平日お客様の勤務先に車を引取りに行く等といった仕事が発生するのです。
引取に行けば当然ですが納車もやらなくてはいけません。
ひどい時はこの引取納車が何件も重なってしまい、それで1日が終わるなんて事もありました。
車に関係する商材の販売
カーディーラーとして販売するものはクルマだけではありません。
- 割賦(自社ローン)
- 任意保険
- クレジットカード
- JAF
- タイヤ
- 車の部品
- 携帯電話
だいたいこの辺りの商品の販売も力を入れていました。
当然全てガチガチのノルマが設定されています。
特に割賦(自社ローン)はカーディーラーにとっては生命線ともいえる超重要販売商材です。
そこで獲得できる割賦手数料はまるまる会社の収益になるのでいかにローンを組ませて販売するかが重要視されています。
私がいた会社では
現金一括での受注=1台とはカウントしない
マジでこのくらいの扱いでした。
任意保険も同様に会社としてはある程度ラクして収益が発生する商材なので力を入れて取り組んでいました。
契約を取れれば代理店手数料(マージン)をゲット出来ますからね。
他にもクレジットカード、JAF、タイヤなど車のパーツ、携帯電話などとにかく売る商材は多岐にわたります。
良く言えば売るものに困らない、悪く言えばあれもこれも売らなきゃで常にノルマとプレッシャーに追われる…そんな感じです。
事務作業
日中の空き時間、そして夕方~夜にかけては事務所にこもる事も多いです。
- 商談用の見積作成や資料作成
- 受注後の書類作成
- 商談アポ取り、点検誘致のためのTELコール
とくに受注後の書類作成は慣れるまでは大変です。
実は車を販売した後には大量の書類が待ち受けているのです。
私がいた会社では契約内容やお客様情報は印字出来たのですが、それ以外の諸々の書類は全て手書きでした。
受注内容によっては受注1件に対して10~15枚くらい色々と書類を作成・添付する必要があるので、売れば売った分だけ書類が増える状態です。
しかも受注内容によって必要になってくる書類が変わってくるので、とにかく最初は受注パターンと必要書類を覚える事が大変でした。
さらにはお客様から記名・捺印を貰う書類も多くあるのですが、その書類は往々にしてミスが許されないものばかりです。
書損をしてしまえば訂正印orもらい直しが必要となるのですが、中には実印が必要な書類もあります。
慣れないうちに書類を何度も間違ったりもらい直しをしているとダメ営業マンというレッテルを容赦なくはられてしまうので気を付けましょう。
その他雑務
地味に肉体労働も多いです。
納車準備がその最たる例です。
スーツ姿で洗車、車内清掃、タイヤを積むなど女性にはなかなか大変な作業もあります。
ディーラーによっては自社の洗車機にぶち込んでいるところもあるようですが、お客さんによっては洗車機を嫌がる人もいるので私は出来る限り手洗いをしていました。
またミニバンなど大きな車では冬タイヤを積むのも一苦労です。
サイズの大きなタイヤは重いしデカいしで扱いが大変です。
そんなことを繰り返していたのち、ギックリ腰になった若手やスーツのお尻が破けた先輩もいました。
カーディーラーの給与について
給与システム
まず大前提としてカーディーラーは仕事量の割に給料は低い仕事であると思います。
給与システムとしては
基本給+インセンティブ(販売奨励金)
このようになっています。
売ったら売った分だけインセンティブが増えるという仕組みです。
私はインセンティブが〇万円の時もあれば基本給以上にもらえる時もありました。
大まかなインセンティブの内容はこちら
いかがでしょうか?
私の周りにこの内訳を教えたところウン百万のクルマ1台売って数千円なの?って驚かれる方が多かったです。
働く地域にもよりますが私は地方の人間なのでそもそもの給料が低く、休みなしで働いてバリバリに数字をあげていたトップセールスである私の先輩でも年収は割に合わない数字という状態でした。
まぁそれでも周りの同世代の一般会社員よりは確実に稼げてはいたと思います。
あくまでも仕事量の割には少ないんじゃ…?って事です。
カーディーラーに就職・転職を検討している人へ
読んで頂いて分かるように私はカーディーラーという仕事はおススメしていません。
しかしながら現在もカーディーラーという仕事をしている人は多くいらっしゃいます。
私の元同僚や先輩もそこまで不満やストレスを感じることなく働いている人が多くいる事も事実です。
個人的にカーディーラーに向いている人は
- 目標達成意識の高い人
- バリバリに働きたい人
- メンタルの強い人
- 競争意識の高い人
このようないわゆるザ・営業マンという人だと思います。
実際にしっかりと実績さえ出せれば給料として反映されるし、周りからは一目置かれるし、上からも文句は言われません。
そのあたりがハッキリしている仕事ではあるかと思いますので自分の営業力をぜひ試してみたい!という方はチャレンジしてみる価値はあるかと思います。
そのような方はぜひ検討してみてはいかがでしょうか?
以上、シンエイでした。